ご挨拶

古河市兵衛翁

古河市兵衛翁
(1832~1903)

古河グループは、創業者古河市兵衛が1875(明治8)年に草倉銅山(新潟県)の経営に乗り出した時を発祥とし、その後1877(明治10)年に経営を始めた足尾銅山(栃木県)が、我が国の産業近代化の歴史に特筆される技術革新を行い、日本一の産銅量を誇りました。足尾は、古河市兵衛の鉱山一筋の精神を象徴する地であると共に、その後の多角経営への展開により古河グループ形成の礎を築いた地でもあります。
2025(令和7)年、創業150周年を迎える古河グループは、グループの今も変わらぬ結束を示し創業者の思いを今に伝えるために、「一般社団法人古河市兵衛記念センター」を設立しました。そして同センターにより、東京駅や日本銀行を設計した辰野葛西事務所が設計に携わり1911(明治44)年2月に竣工した足尾鉱業所を、往時の場所に「足尾銅山記念館」として復元しました。
館内では、創業者の思いに始まり、銅山の開発、先進技術の導入、町の発展、鉱害の発生とその克服、古河グループの形成、緑化活動などを、時代の変遷とともに展示しています。

一般社団法人 古河市兵衛記念センター

古河機械金属(株)、古河電気工業(株)、(株)ADEKA、横浜ゴム(株)、富士電機(株)、富士通(株)、日本軽金属ホールディングス(株)、
日本ゼオン(株)、朝日生命保険(相)、(株)みずほフィナンシャルグループ

建設の目的

足尾は、古河市兵衛が古河グループの礎を築いた地であり、先達の産業興国の志に敬意を表するとともに、足尾銅山から産出される銅が日本の近代化に大きな役割りを果たし、国民生活を支える社会インフラの整備に貢献してきた証として記念館を建設しました。
記念館は、古河グループ創業150周年記念事業として、創業時の基幹部門であった足尾鉱業所を往時の場所で復元(当時の姿を目指して再建)しています。

創建時

創建時の足尾鉱業所

復元

復元した足尾銅山記念館

全体図

展示コンセプト

創業者の信念(古河市兵衛の決意)の展示から始まり、足尾という地での銅山の開発、町の発展、銅山開発による鉱害とその克服などを時代の変遷とともに展示する。足尾銅山を日本一の銅山にした当時の想いや新技術導入などの先進性に触れることで、日本の経済成長の一翼を担ってきた社会的意義や、現在の古河グループの形成に繋がる創業当初の理念を感じてもらう。併せて、足尾周辺の産業遺産群と日光精銅所なども紹介する。
また、古河グループの成り立ちを展示することで、世界的企業を輩出した足尾銅山の果たした役割を理解してもらう。